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中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.16

参考:メルマガバックナンバー 2021.7.8 配信

中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.16 これからの保育園に求められる7つのポイント

 


中村敏也の元気キッズ保育園の秘密


 
中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.16
これからの保育園に求められる7つのポイント

 
こんにちは。
株式会社SHUHARI 中村敏也です。

 
昨年から続く大きな社会の変化。
先が見えない不安の中、いつまでも続く我慢の日々。
そして、その抑圧から無意識に他者を否定し、分断が続く社会。

パチンコ店への誹謗中傷から始まり
緊急事態宣言下での学校一斉休校、
しかし保育園、学童は継続運営
ウレタンマスクへの批判
炎天下でのマスク着用問題
飲食店での酒類の提供不可
外でのバーベキューも禁止しろ
などなど。

いわゆる「空気感」によって判断されることが続き
科学的には実証されにくい事まで全て不謹慎だということで非難される、
このような社会は本当に生きにくいですね。

この「空気感」が子ども達に刷り込まれていると思うと、
幼児教育に関わる私たちが、今、何をすべきかを深く考えさせられます。

まさに、私たちは、今この瞬間に試されているのではないでしょうか。

 
空気に流されることなく自分自身の考えを持てる人になることが、
VUCA(ブーカ: Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性、の略)
の世界では必要なことです。

 
つまり「主体的・対話的で深い学び」を保育園で実施するべきです。

 
では、そのために、保育園で何をすべきかを考えていきましょう。

主体的・対話的で深い学びを実現する保育で必要とされる
「7つのポイント」をお伝えします。
*ブランド保育園と言われている都内の保育施設で導入が進んでいる事例です。

 
1.子どもの時間に合わせた保育

子ども主体の保育とは、子どもの生活に合わせた保育を実施すること。
子どもの時間にあわせた保育は、一斉保育のスタイルに無理やり適応しようとしても、とても難しいです。
子ども達それぞれが、やりたいことをやれる保育のスタイルにすれば、無理なく導入できます。

 
2.環境構成

しっかりと狙いのあるコーナーを保育室に作り込むことで、
何をする場所か子ども達が迷うことなく取り組めます。
遊びこめる環境を作りましょう。
子ども達が主体的に行動でき、職員は誘導することがメインです。

 
3.発達に合わせた おもちゃの量と質の保証

子ども達が遊び込むためには、十分な量の質の良いおもちゃを用意することが大切です。
また、子ども達の発達状況に応じて、おもちゃの難易度を変えていき、
子ども達が飽きない工夫をしましょう。

 
4.サークルタイム

朝の会や帰りの会のようなピアノと一緒に始まり、終わるような儀式を行うのではなく、
自分たちの気持ちを共有したり、先生が意図する活動への誘導をしたりする
対話の時間を持ちましょう。

 
5.ドキュメンテーション

日々の保育を写真や映像などに記録し、コメントをつけて保護者と共有しましょう。
ドキュメンテーションを作り続け、ある程度貯まった時点で、(ポートフォリオ化)検証(リフレクション)することで、
一つ一つを教育的ドキュメンテーションに昇華し、成長を保育者、保護者、子ども達と共有する活動です。

 
6.テーマ保育(探究学習)

ドキュメンテーションとセットにしやすいのが、テーマ保育です。
子ども達がテーマに興味が向くように、保育室の環境から変えていきましょう。

今なら、「オリンピック」を題材とすると・・・
多国籍な人が集まるイベントなので、玄関に世界の国旗を展示してみたり、
スポーツの絵本を置いてみたり、
子ども達が自然と興味を持つように環境設定をします。
また、サークルタイムで「おはなし」をしたり、
設定保育の内容に異文化についてを取り入れてみたり、
テーマを決めると保育内容に事欠かなくなります。

 
7.ICT化

今まで当たり前としてきた手書きのドキュメントを、ICTを導入することで、
非常に効率化します。
まだ導入していない施設は、すぐにでも導入すべきです。
職員の負担も、保護者の負担も、ものすごく軽減されます。
今後、保育園が生き残りをかけていく時代になる中で、保護者支援の視点を持つことはとても大切です。

 
これらの内容は、
都内の保育園やしっかりと研究している保育施設では当たり前のように導入されています。
そして、そのことに保護者の多くがとても共感しています。

 
つまり、保護者は
「子ども達が主体的に行動できる環境、保育園」を求めているのです。

 
不確実な世界の中で、よりよく生きて行くためには、
「自分軸」を持つ大人になることです。

この「自分軸」を子ども達に伝えることのできる一番最初の教育機関は、
保育園ではないでしょうか。

 
幼児教育に関わる私たちも、時代に合わせて、
ともに変化し、ともに生き残っていきましょう。

 

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株式会社SHUHARI
保育園元気キッズ 代表 中村敏也

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中村 敏也

Nakamura Toshiya
埼玉県内に、保育園、児童発達支援施設、保育所等訪問支援事業所、病児保育室、放課後児童クラブ、相談支援事業所を運営。子どもが笑顔で過ごせる保育園にするためには、職員が楽しめる職場であることが重要。職員が意見を言いやすい職場の雰囲気作りや福利厚生面など、働きやすさも重視した環境作りに力をいれている。
株式会社SHUHARI代表取締役
株式会社sopo代表取締役
新座市子ども子育て会議委員
中村敏也