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中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.37「労働」の「喜び」を取り戻す

参考:メルマガバックナンバー 2023.12.21 配信

中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.37「労働」の「喜び」を取り戻す

 


中村敏也の元気キッズ保育園の秘密


中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.37
「労働」の「喜び」を取り戻す

こんにちは。
株式会社SHUHARI 中村敏也です。

大きな時代の変化を感じています。
パンデミックから始まり、
日本全体に強制的にICTの波が起き、
ついに2023年には生成AIが突如として実用レベルにまでになりました。
大きな戦争なんて経済的に非効率だから起こるわけないなんて言っていたのに、ウクライナ問題やパレスチナ問題などで各地で戦争が起きています。

日本の急速な超少子化に、過去最多の不登校児の問題。

2023年上半期の出生数35万2240人 去年同期比4.1%減 厚労省
参考:テレ朝news

令和4年度の国立、公立、私立の小・中学校の不登校児童生徒数が約29万9千件(過去最多)
参考:文部科学省:令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果及びこれを踏まえた緊急対策等について(通知)

大きな渦のような変化に
目が回る思いをしている方が多いのではないでしょうか?
私も経営者として、どのように構えていくべきか非常に悩ましいです。

特に少子化は、私たちのような乳幼児支援をしているものからすると死活問題です。今後3年間で多くの保育事業者が立ち行かなくなるのではないかと思います。

そんな不安もあり、今年の夏まで150を超えていた私の血圧。
なんと、最近は125前後で安定しています(笑)

ストレスフルなことが起きる毎日ですが、
実は最近「あること」を積極的にするようになり、
それが自分の健康にとって良い方向に働いているのではないかと密かに思っています。

それは、
地域のマルシェに積極的に出店、参加していること。

幸運なことに、弊社は
パン好きの店主が丁寧に手作りした
もっちりベーグルの専門店
GEs BAGEL WORKS(ジーズベーグルワークス)
https://www.instagram.com/ges_bagel_works/
を運営しており、
ありがたいことに、地域で一番人気のベーグルカフェになっています。
地域・近郊のマルシェにお声がけいただくことが増え、
週末ごとに、地元に近いマルシェに出店しています。

朝4時に起きて、ベーグルの仕込みをし、袋詰めなど時間ギリギリまで作業して出発。会場につき、そこから設営をして開始時刻ギリギリに準備完了。そして一日のんびりと販売していくという流れ。

正直、体力的にはきついのですが、心がなんとも豊かになるのです。

マルシェには、
自分の好きなものを作り売っている店主。
その店主と作られたものが好きなお客様が集まります。
また、何気なくふらっと地元の人たちが覗きにきて、自分の好きなものに偶然出会って、購入していく姿があります。
売り手の顔が見えて、買い手の顔も見える関係がここにはあります。

資本主義がいき過ぎた現代、能力の高さが評価指標に組み入れられていて、効率化がすべての分野で求められる、なんとも気を抜いていられない社会に向かっている中、マルシェには好きなものを作り、その好きなものを喜んで買っていただける方たちがいます。
こんな関係性がとてもとても素敵なのです。

「マルシェに出ると身体は疲れるけれど、心が豊かになる」
と考えていた時、ふと目に止まった本があります。

『ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す』山口周 (著)
https://amzn.to/3RjVtrO

この本には、
「労働の喜び」を回復させる
生産者と消費者の顔が見える関係にすることで、労働の喜びが回復する
ということが書いてありました。

ふと心に落ちてきました。

「どうあるべきか、こうせねばならない」と自分をがんじがらめにする必要はなく、「どうありたいか」を突き詰めた先に仕事があり、その先に喜んでくれる方たちがいる関係が素晴らしいなと思うのです。

 
社会の圧力で色々なプレッシャーを受け、押しつぶされをうになっている現役世代の若者、不登校になっている子どもたちは、「こうならなければならない」という、社会からどう見られているかという基準(実は自分の作り上げた思い込みのルール)にがんじがらめにされているのだと思います。
そりゃ苦しいですよね。

もっと自分に正直になって、
自分が好きなことを認めてあげることから始めてみよう。
きっとマルシェにはそんな風に自分を認めている人たちが集まっているのではないかなと思います。

『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』
ロバート・ウォールディンガー (著), マーク・シュルツ (著)
https://amzn.to/3GOoV4g

には、「人生を豊かに生きるコツは、贅沢をできるお金があることだったり、社会的地位というのは、そんなに大きな要因ではなく、人と人との良質な関係にある」と書いてありました。
つまり、夫婦関係、家族関係、友人関係が豊かな人ほど、良い人生だったと感じるとのこと。

こう考えていくと、やはりこれからの時代は、地域との関係、顔が見える関係がキーワードになっていくんでしょう。

労働が喜びになる仕掛け作り
を経営者は考えて行かなければなりませんね。

 
さて、話は変わりますが、
先日初めて開催いたしました
「元気キッズ施設見学ツアー」
ご参加いただいた皆様から素敵なコメントをいただきました。

アットホームな感じで非常に学びの多い時間でした。
包括的に事業を捉えることができていて、素晴らしいなと思いました。
どのように報酬改定がなされるか分かりませんが、自分たちの信念は大切にしながら、この苦難を乗り越えて、より地域社会に必要とされる事業所になるように努めて参ります。
今日見聞したことについて、質問がありましたら、質問させていただければ幸いです。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
中村さん、今回はこのような機会を作っていただきありがとうございました。お忙しい中、いつも視察のご対応をされている大変さ、お察しいたします。個人的には、今回有料だからこそ職員とともに参加しやすかった面もあり、有り難かったところです。
また、少人数で実施できたからこそ、時折、直接お話できたこともあり、おそらく参加される方のステージによって興味関心がちがったなかでも、貴重な学びの時間となりました。
今後、どの事業者も多機能化に迫られる中、このようなグループを試行錯誤されながらさきんじて実現されていることに本当に尊敬しております。まずできるところから、自法人も改善していきたいと思います。
などなど。

応援のメッセージ本当にありがとうございます。
開催までは実際とても不安でしたが、好意的なご意見をいただき正直安堵しました。
ご参加いただいた皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。

今回は日程が合わず参加できないという声もいただきました。
次の会を時期を見て実施していきたいと思いますので
またどうぞよろしくお願い申し上げます。

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株式会社SHUHARI
元気キッズグループ 代表 中村敏也

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子どもたち、保護者、保育士にとって、とても幸せな世界になることを願って、少しでもお力になれれば幸いです。

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中村 敏也

Nakamura Toshiya
埼玉県内に、保育園、児童発達支援施設、保育所等訪問支援事業所、病児保育室、放課後児童クラブ、相談支援事業所を運営。子どもが笑顔で過ごせる保育園にするためには、職員が楽しめる職場であることが重要。職員が意見を言いやすい職場の雰囲気作りや福利厚生面など、働きやすさも重視した環境作りに力をいれている。
株式会社SHUHARI代表取締役
株式会社sopo代表取締役
新座市子ども子育て会議委員
中村敏也