中村敏也 ブログ コラム 保育 療育 児童発達支援

中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.26

参考:メルマガバックナンバー 2022.3.10 配信

中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.26「委員会、始めました(1人3役の薦め)」

 


中村敏也の元気キッズ保育園の秘密


中村敏也の元気キッズ保育園の秘密 vol.26
「委員会、始めました(1人3役の薦め)」

 
日本にある企業は、大半が中小企業です。
組織がしっかりしていて、人材が豊富な大企業のような会社は、ほとんどないと思います。

私たち元気キッズグループも、常に人材不足。
毎年、新たにいくつかの事業所を開所するために、育成途中の人材でも新規の立ち上げに回ってもらうなんていうことばかりです。
 
みなさんの組織でも、
人材不足を感じたり、
職員それぞれの能力が十分に育っていない
という悩みを持つことが少なくないのではないしょうか?
 
そこで、まず考えることといえば
「研修」
職員1人1人のレベルを上げるために、
研修制度を導入している組織は多いと思います。
 
研修は、
ちゃんと狙いを定めて行えば、とてもとても効果的です。
意欲のある職員が集い、意欲のある講師によって、良い場が作られていきます。
 
なんと素晴らしい光景なんでしょうか!!
 
その光景を眺めているだけで、
意欲に燃えた職員ばかりで、なんて素晴らしいのだろうと、
胸いっぱいになることでしょう。
 
…しかし、
研修が終わって、しばらくしても、
あまり変化の起きない現場を見ることがあります。
 
あれ?おかしいなぁ?
研修の後ってこんな感じだったっけ??
と首を傾げることがありませんか?
 

何がいけなかったのでしょうか?
 
ちょっと考えてみましょう…
 

そうです。
研修は大変素晴らしいものでした。
その場で聞いたことは、確かに素晴らしかったし、やってみようと思ったのです。
 
しかし、現実は甘くはありません。
日常業務に忙殺された職員たちが、新しいことにトライするのは非常に大変なのです。
 
そして時間がたち、
研修の内容も頭の中から消えていき、
何も変わらないままになってしまう…
 

このメルマガの読者であっても、セミナーに行って良い気分になったけど、結局、何も変わっていない自分に気づいた…なんて経験がある という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ちなみに私は、そんな経験ばかりしてきました。
 
それは、
ただ研修を受け身で受けているだけで、
できた気になったり、当事者としての意識が少ないから、
行動変容まで行き着かなかったのです。
 
これでは時間と、研修時の賃金の無駄になってしまいます!!
 

そこで、私たち元気キッズグループでは、
「職員を当事者にしてしまえば良いぞ!」
と委員会を発足しました。
 
ICT業務改善委員会
社員教育研修委員会
保育計画委員会
監査対策委員会
などなど。
 
そして、各施設長を強制的に委員に任命しました。
1人が必ず2つ以上の委員に所属するようにしました。
 

この委員会の狙いは

  1. 自分たちで考えることで、当事者意識を持ってもらうこと。
  2. 1人で複数のことを兼任できるようになれば、少数精鋭でも効率的な組織運営を目指せること。
  3. 委員会で決定した内容を各施設へ、自らプレゼンを行う必要があるため、プレゼン力が高められること。

これで、みんなレベルアップだーっ!
 
て思ったのですが…
 
現実はそんなに甘くはありませんでした。
 
議論を活発に行っている委員会もあれば、
あまり盛り上がらない委員会もある。。。

みんな意欲に燃えて、他人のことを思いやる、
本当に素晴らしい職員たちなのですが…。
 

その差はなんだったかというと、
 
「その委員会のリーダー格のファシリテーション力」
でした。
 
ファシリテーション、つまり、ものごとがスムーズに進んでいくように引っ張っていく力、場を作っていく力の違いで、議論の質、成果が大きく大きく変わってくるのです。
 

そこで、
全てを委員会任せにするのではなく、経営層が、あまり盛り上がっていない委員会には積極的に関与し、時にはファシリテーションを買って出たりと、丁寧に接していくと、停滞していた委員会も、どんどん活発な意見が飛び交い、エネルギーを生み出してきました。
 
また、この委員会制度は「1人が複数の委員会に所属している」ので、盛り上がってる委員会の熱量が、他の委員会にも波及していき、結果として全体的なレベルアップに繋がっていきます。
 

委員会を立ち上げた結果、
職員の

  • ①当事者意識
  • ②1人2役、3役を担うことでの視野の広がり

を今のところ感じています。
 
今後は、

  • ③プレゼンテーション能力

をどう高めていくかが課題です。
 
まずは、3月の社員総会に、
施設長のプレゼン時間を確保し、
発表する場を作ることから始めてみます。
 
ぜひ、みなさんの組織でも、
委員会を組織して、発表する場を作ってみて下さい。
きっと職員のみなさんの新しい面、能力などを発見できると思います。
 
———————————————————-

株式会社SHUHARI
保育園元気キッズ 代表 中村敏也

———————————————————-

 
中村敏也メルマガ
中村敏也のメールマガジンでは
・保育・児童発達支援の経営のためになる情報
・オンラインセミナーのご案内(メルマガ読者限定案内あり)
・講演会のご案内
などをお送りしています。

困っている保育所の足元を見た高額な人材紹介会社に頼らず、自力で採用できる力を、すべての保育所が持つことができれば、より良い保育環境が広がるはずです。

子どもたち、保護者、保育士にとって、とても幸せな世界になることを願って、少しでもお力になれれば幸いです。

※メールが届かない場合、携帯メールの受信設定、迷惑メールの設定などをご確認ください。
@shuhari.bizからのメールを受信できるようにしておいてください。

保育園運営の教科書

中村 敏也

Nakamura Toshiya
埼玉県内に、保育園、児童発達支援施設、保育所等訪問支援事業所、病児保育室、放課後児童クラブ、相談支援事業所を運営。子どもが笑顔で過ごせる保育園にするためには、職員が楽しめる職場であることが重要。職員が意見を言いやすい職場の雰囲気作りや福利厚生面など、働きやすさも重視した環境作りに力をいれている。
株式会社SHUHARI代表取締役
株式会社sopo代表取締役
新座市子ども子育て会議委員
中村敏也